虎ノ門の由来
「虎ノ門」とは江戸城の南端にあった門の名前です。
明治6年(1874年)に、門が撤去された後もその近隣地域の俗称として使われ続けました。
虎ノ門の名が地名に初めて採用されたのは昭和24年(1949年)になってからとのことですが、もともとは、かつて存在した門があったことから、交差点名や都電・地下鉄銀座線の駅名となったということのようです。
虎は日本には、生息していないにもかかわらず、なぜ「虎」を使ったのか。
虎は、中国では、かなりいろいろな言葉に用いられている。
空の王者は龍であり、地上の王者は虎というイメージで、非常に良い意味でつかわれていることが多い。
ちなみに、
虎の子という言葉があるが、
これは、虎は自分の子を大事に守り、非常にかわいがって育てることから、大切なものや秘蔵品のたとえを意味する。
これは、あまり関係がないかもしれないが・・・
他にも、虎の巻という言葉がある。
これは、秘訣などを記した秘伝書のことを意味する。語源は、中国の兵法書である「六韜(りくとう)」に由来する。「六韜」のうち、兵法の奥義が記載された秘伝書が「虎韜(ことう)の巻」であった。これがのちに略され「虎の巻」となったという。
虎は、戦いで強さを象徴しているととらえてよいであろう。
だとすると、
虎ノ門は、これから戦いにでるためにくぐりぬける門であり、戦いにおいて強いものが中にいるという意味で考えても良いであろう。